ヘーゼルナッツって何?
今回は、知っているようで実はあまり知らない、ヘーゼルナッツの話をしたいと思います。
意外と身近なところにあるヘーゼルナッツ
一般的にナッツと云えば温暖な地域で育つものといった感じがあります。
白馬のように冬期間沢山雪の降る寒冷地で栽培できるものではないと思い込んでいましたが、白馬村にも昔からヘーゼルナッツが自生しているんです。地元の高齢者の方に聞くと、小さい頃実を取って炒って食べたもんだという話を聞きます。自社農園の近くにもかなり大きくなった自生の木が1本あり、春になると雄花が沢山ぶら下がります。
日本では「はしばみ」と云われている木がヘーゼルナッツなのです。トルコやイタリアで生産されているヘーゼルナッツは和名で「西洋ハシバミ」と云われ同じ仲間です。
ヘーゼルナッツ(はしばみ)は植えてから成木になるまで8~10年かかります。4年目頃から実がなり始めます。
8月頃から小さな雄花が枝に出現し、だんだんと大きく長く垂れ下がり3月頃に花粉を飛ばします。一方雌花は3月頃に極小さな赤い花弁を持った花を咲かせます。受粉するとだんだんと大きくなり、ちょうどドングリのような実となります。9月末頃には茶褐色に変色して自然落下します。
ここまではヘーゼルナッツ園の草刈りぐらいで済んでいますが、落ちたものを拾い、乾燥させ、殻を割って実を取り出すなかなか大変な仕事が待っています。取り出した実をこんがりと焼いて、粉にしてやっとジェラート用の原料になります。
世界三大ナッツ
世界の三大ナッツと云われているのはアーモンド、カシューナッツにヘーゼルナッツです。
トルコが最大の生産国で全体の75%を生産し、日本に輸入されている大部分がトルコ産です。
イタリア産はごく少量しか輸入されていませんが、パティシエの世界では大きな支持を得ています。日本国内ではごくごく少量しか生産されていません。
ヘーゼルナッツの命は芳醇な香りとコクです。長時間かけて船に揺られて海外から来るものより地元産の方が美味しいに決まってますよね。